なぜ転売はなくならないのか?

People sorting Pokémon cards around a table with a phone displaying Pikachu and Charizard

iPhone、ポケカ、ちいかわから考える「需要と供給」と「時間の価値」

iPhone、ポケモンカード、ちいかわ。

人気商品が発売されると、必ずといっていいほど「転売」が話題になります。

定価で買った商品が、フリマサイトでは定価より高く売られている。

「本当に欲しい人が買えない」「買い占めるのはおかしい」

そんな批判もあります。

では、なぜ転売はなくならないのでしょうか?。

転売が成立する理由は「需要と供給」

例えば、定価1万円の商品が100個しかないのに、欲しい人が500人いたとします。

当然、400人は買えません。

その中には、

「1万円なら欲しい」

という人もいれば、

「どうしても欲しいから1万5,000円でも買う」

という人もいます。

ここで需要と供給が生まれます。

1万円で購入し、1万5,000円で販売する。

つまり、転売商品を買う人がいる限り、転売は成立します。

「高いのに買う人がいる」

これが転売市場の出発点です。


なぜ定価より高くても買うのか?

ここで面白いのが「時間」です。

例えば、定価1万円の商品を買うために、3時間並ばなければならないとします。

一方、フリマサイトなら1万5,000円で今すぐ買える。

この場合、5,000円の差額があります。

でも、その人にとって3時間に5,000円以上の価値があるなら、

「5,000円払って3時間を買う」

という選択が成立します。

仕事をする、家族と過ごす、趣味をする。

あるいは、単純に3時間並ぶくらいなら5,000円払ったほうがいい。

ここで大切なのは、

時間の価値は人によって違う

ということです。

だから「定価より50%高い=必ず損」とは限りません。

商品だけではなく、

時間、手間、確実に手に入ること

にも、人はお金を払っています。


では、なぜ転売は批判されるのか?

ここが転売の難しいところです。

転売する人が商品を買い占めれば、本来定価で買えたはずの人が買えなくなる可能性があります。

例えば100個の商品を100人が欲しがっているところに、転売目的の人が30個買えば、30人は定価で買えなくなります。

そして、その30個が高値で売られる。

そのため、

「転売が需要を満たしている」のではなく、「転売によって供給不足をさらに悪化させているのではないか」また「転売ヤーは付加価値を生まない」

という批判が生まれます。

ここが、単純に中古品を売ることとは違う部分です。

では、なぜフリマサイトは転売を完全に禁止しないのか?

これも考えてみると面白い問題です。

フリマサイトには、

「売りたい人」と「買いたい人」

がいます。

その間を仲介して取引が成立すれば、プラットフォームにも手数料収入という明確なメリットがあります。

そのため、出品停止や禁止とする対応が遅くなりがち(または禁止しない)

誰もが自分の飯のタネを、自ら捨てることはしないでしょう。

一方で、買い占めや極端な価格高騰が増れば、

「欲しい商品が普通に買えない」

という不満が生まれ、サービスの信用にも影響します。

つまりフリマサイトにとっても、

「取引を増やしたい」

という面と、

「市場が荒れるのは避けたい」

という面があります。

そのため、すべての転売を禁止するのではなく、問題の大きい商品や取引に対して個別に制限するという考え方になります。

転売はなくせば終わるのか?

転売は10000000000%無くならない。歴史が証明している。(長くなるので気になるor トリビアにしたい方はここ)

仮に転売を完全になくしたとしても、

「100個しかない商品を1,000人が欲しがっている」

という問題は残ります。

先着順にするのか。

抽選にするのか。

購入制限を設けるのか。

受注生産にするのか。

価格を上げて需要を抑えるのか。

どの方法にも、それぞれ問題があります。

つまり転売問題の根っこには、

「欲しい人が多いのに、商品が足りない」

という需要と供給の問題があります。

転売から考える「お金の価値」

転売について考えると、

「転売する人が悪い」

「高く買う人が悪い」

だけでは説明できません。

その裏には、

需要と供給

価格

希少性

時間の価値

があります。

1万円の商品を1万5,000円で買う人は、5,000円を余計に払っているのかもしれない。

でも、その5,000円で時間や手間、確実性を買っているのかもしれない。

一方で、転売目的の買い占めによって、他の人の購入機会が失われている可能性もあります。

だから転売という現象は、

「高い・安い」「得・損」だけでは判断できない。

人が何に価値を感じ、需要と供給によって価格がどう決まるのか。

そこまで考えてみると、転売という身近な話題から、経済の仕組みが少し見えてきます。

MORI LABでは、身近な「なんで?」を題材に、お金の仕組みを考えていきます。

まとめ

今日のまとめは5つ

  • 転売は「欲しい人」と「商品数」の差から生まれる
  • 人は商品だけでなく、時間や手間にもお金を払う
  • 転売による買い占めは、他の人の購入機会を減らすことがある
  • 「高い=損」とは限らない。その人にとっての価値で価格の感じ方は変わる
  • 実は転売はかなり昔からあって、国が防止策を講じていた。

転売を考えると、需要と供給、そして「時間の価値」が見えてくる。

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